ぱんこの日記

ていねいなくらしのために、ゆらゆら書きます。

生ってやっぱりいい

「生」といっても、ビールではありません。刺身でもありません。

演劇のことです。

演劇は、今まであまり縁がなかったのですが、ひょんな思いつきで演劇を見に行ってきました。

それで、見終わった後におもったのが、「やっぱり生は違うなー」というものでした。

劇を見る5時間くらい前に映画を見ていたから、なおさら、生はいいなーと思ったのかもしれません。

(映画は「パイレーツオブカリビアン」を見ましたが、これもよかった。これはまたの機会に書きます)

 

さて、その演劇なのですが、まず、舞台との距離が近いのが一番の特長です。

肉眼でちゃんと見えるのですよね。

だから、大好きな俳優さんが出ていたりすると、それはそれは興奮します。

(以前、向井理の舞台を見に行ったときは、とても感激しました!)

それに、セリフを間違えたり、アドリブで笑わせてくれたりするんです。

「予定調和」でないところが、いいなー、と。

創られすぎたもの、って人の心にあまり響かないもので。

それは、エレベーターガールの「ありがとうございます」だったり、ショップ店員の「いらっしゃいませー」だったり。

全然心に響かないんですね。

だから、つくられすぎていない、というか少し流動性がある「生」の演劇というのは、

どことなく不安定さがあって、固唾を飲んで見守ってしまう。

 

実は、昨日、その劇を見始めたときは、なかなか入り込めずにいました。

見ながらも、他のことを考えてしまったり、あきらかに気が散っていました。

正直いうと、早く家に帰りたかった。笑

けれど、後半に入ると、ぐいぐい、ぐいぐい、引き込まれていき、それは気持ちだけでなく身体までもが前のめりになるくらいだったのです。

隣に座っているおばちゃんも、大胆に鼻をすすって泣いていましたし、その隣の女性も同じように泣いていました。

もちろん、私も。

悲しいわけでもないのに、泣くのは久しぶりでした。

まさか、こんなに泣くとは思わなかった。

これが、映画だったら、きっと泣いてなかったと思います。

舞台のうえの俳優さんたちの、気持ちがこちらに伝染してきて、そしてとなりに座るひともそのとなりの人も、感動しているのがどこかで伝わってくるからかもしれません。

いやー、こんなにも、感動できると思っていなかった。

これがね、とてもいい話なんです。

「○○くんと目があったー」とか「ラインがきたー」とか、ワーキャー騒いでいるような恋愛も楽しい。

けれど、この劇をみて、付き合ってるとかそうじゃないとか関係なく、もっと深いところで相手を思いやっている、こうゆうのが本当の「愛」というのだな、と思いました。

なにか、あったかいものを心の底で感じたい人に、とてもおすすめです。

 

おススメした演劇:「スロウハイツの神様」(劇団・キャラメルボックス