失ってわかること
当たり前だと思っていたのに、なくなった途端にその大切さが心にしみることってありますよね。
たとえば、実家に住んでいたのに、一人暮らしを始めた(または家庭を持った)ら、そのありがたみがよくわかる。
あー、ごはんが当たり前に出てきて幸せだったなー。
洋服も、洗濯してアイロンをかけてくれて、いつもきれいな洋服をきれていたなー。
「早くお風呂入りなさい」とかいわれて、うるさいと思っていたけれど、それが幸せなことだったんだなー。
とか。
今まで、親がやってくれていたことを、自分でやらなければならなくなって、やっとそのことに感謝できるようになる。
親がありがたい存在になる。
大事にできるようになる。
そんなことってありますよね。
私は、それと同じようなことを最近体験したのです。
今はやりの「糖質制限」で。
(ずいぶんとレベルが違うのは、承知のうえで書きます。笑)
ついこないだ、私も32歳だし、結婚や出産のことを真剣に考えなければ、とやっと決意しました。
それは、友だちがどんどん結婚して、子どもを抱いている姿をみて、そしてその子どもを抱かせてもらっていると、私も「そっち側」にいきたいなー、と思ったことからはじまりました。
いつもマイペースにやりたいことをやっている私に呆れた親から、ついに「離婚してもいいから、一度は結婚してよね」と言われてしまいました。
それで素直にも、そうだよな一度は結婚しないとな、と思ったわけです。(もしろん離婚はしません!)
だとすると、出会いもそうですけれども、この先半年後にはきっとウエディングドレスを着る(着たい)ので、きれいに着こなしたいと思いました。
それは、しごく自然なことですよね。
一生に一度の結婚式。
写真に残る晴れ姿。
恥ずかしい姿は見せられません。
ということで、ダイエットを固く決意したわけでございます。
何度も何度も同じような「決意」を口にしているわけですが、今度ばかりは違います。
なんせ、本当に、真剣に、結婚を意識したのですから。
だから、今度こそは成功させなければなりません。
親の喜ぶ顔がみたいではありませんか。
ということで、最近よく耳にする「糖質制限ダイエット」を開始したのです。
このダイエット、とても簡単。
ただ、主食を抜く、それだけ。
しかも、たったの2週間。
それ以降は、糖質を1日に50g取りながら、筋力をつけていく。
(ごはん1膳(150g)で、糖質は大体55.2gと言われているので、1日1膳は食べられる!)
本を読み込んだ結果、それで2か月で5キロくらいはやせられるだろう、という心づもりです。
うんうん、なるほど。これならできそうだ、と意気揚々と始めたのです。
肉、魚、大豆製品などでたんぱく質を取り、野菜をたんまり食べる。
スープにしたり、ソテーにしたり、いろいろとバリエーションを楽しみました。
これ、しっかり3食たべれて、全然ストレスない!
私に合っているかも!
絶対続けられる!
そう思った矢先のことでした。
私の意志とは裏腹に、身体は正直なのです。
今まで毎日、毎日、なんならたんぱく質や脂質なんかよりもだんぜん摂取していた「炭水化物」。
もう恋しくて、愛おしすぎるので、炭ちゃん、とよんでみます。
そう、その炭ちゃんが急にいなくなって、最初は黙っていた身体も、ついにそれに気づいてしまいました。
最初はきっと今まで過剰に身体にはいっていた糖分で、なんとかだませていたのでしょう。
しかし、それがなくなるやいなや、おなかの雄たけびが止まらない。
グー。
グー。
グー。
しかも、肉や野菜を食べた2時間後には、騒ぎ出すのです。
もう、これは炭ちゃんに助けを求めようかと、なんども考えました。
ただ、私の決意も固い。
ここは譲れない。
我慢をしました。
けれど、我慢ができなくなって、許可されている「肉」を食べました。
そしたら、どうでしょう。
次の日、体重が増えているではありませんか。
あんなにお米を我慢したのに。
あんなに、あんなに、身体の叫びを無視したのに。
なんだか裏切られた気がしました。
頑張った自分が、むなしくなってきました。
そんな時、今まで、どれだけ炭ちゃんに助けられていたか、どれだけありがたかったか、を痛感したわけでございます。
炭水化物がどれだけ腹持ちがよくて優秀か、ということを実感しました。
野菜とお肉は、腹持ちがとてつもなく、悪い!
悪すぎる!
このことが、よーくよーくわかりました。
とはいえ、これからも私の「糖質制限」は続くのですが、さすがに仕事に支障をきたしそうなので、ランチだけお米を80g程いただくことにいたしました。
炭水化物の大切さが、身に染みたおかげで、これからは今までより「味わって」食べることができそうです。
なくなって大切さがわかる。
そうゆうことって、本当に、身近にあふれているものですね。